BLOG ブログ
BLOG

皆さんこんにちは。
リージョナルキャリア沖縄 株式会社レキサンの花岡です。
前回は「沖縄で転職を成功させるには?仕事が決まる転職希望者の特徴」について触れて参りました。

弊社は沖縄特化の転職エージェントとして、Uターン・Iターン転職など沖縄ならではの事情を踏まえた支援を行っております。一方で、転職活動が思うようにいかない方には、地域を問わず共通する原因がいくつか見受けられます。

転職活動は、ご自身のキャリアにとって重要な転機となりますが、残念ながら全ての方が成功を掴めるわけではありません。そこで本記事では、『転職活動が思うようにいかない人の特徴』という前回とは逆の観点からのアプローチで、沖縄特有の背景も含めた共通のポイントを掘り下げていきたいと思います。

少しでも多くの方が良縁をつかめるよう、本記事を参考にしていただければと存じます

【目次】

  1. はじめに-転職活動における重要な視点
  2. 転職活動でつまづく人の特徴とその対策
    1. 自己分析や相手との向き合い方への課題
    2. 面接におけるコミュニケーションと共感
    3. 不十分な企業研究が生む“志望動機”の弱点
    4. 採用担当に伝わる「貢献意欲」と“具体的イメージ”の作り方
    5. 面接官に「この人だ!」と思わせるイメージが大切
    6.  Uターン・Iターン転職における「なぜ沖縄なのか」を明確化する
    7. 沖縄の転職市場と自身の市場価値の客観的な理解不足
    8.  コンサルタントとの連携不足はもったいない!
  3. まとめ

はじめに – 転職活動における重要な視点

転職活動は、皆様のキャリアを大きく左右する重要な機会です。より良い未来を掴むために、真剣に取り組まれていることと存じます。

しかし、残念ながら全ての方が希望通りの転職を成功させられるわけではありません。これまでの情報源や、皆様との対話を通して見えてきた、転職活動でつまづく人の特徴について、深く掘り下げていきたいと思います。
ご自身の転職活動を振り返る上で、少しでもご参考になれば幸いです。

 

転職活動でつまづく人の特徴とその対策

1. 自己分析不足・相手との向き合い方の課題

転職を成功させるためには、まずご自身を深く理解することが不可欠です。自己分析が不十分なまま転職活動を進めてしまうと、ご自身の強みや実績を企業に効果的に伝えられないことがございます。

内定を獲得する多くの転職希望者様は、スキルセット、強み、実績等が明確であることに加えて、自分だけでなくしっかりと謙虚な姿勢で相手と向き合われているため、相手から共感と高い評価を得て転職活動を成功されていらっしゃると存じます。

逆に言えば、これらの点が曖昧だったり伝わりづらかったりする場合、企業は一緒に働いている将来像や、採用によってどのようなメリットが得られるのかイメージする事が難しいでしょう。
「これまでの経験を活かして貢献したい」という抽象的な表現をされる方が多くいらっしゃいますが、具体的な行動や成果に結びつかず、面接官の心に響かないケースがあります。

また、転職活動につまづいてしまう方々の共通点として、別の観点の相手や自分との向き合い方に特徴が見受けられます。

例えば、
優先事項(現実的なレベルで本当は何を叶えたくて転職をするのか)が不明瞭なままの活動なので、様々なシーンで時間を要し、保留し、採用に関係する方々から「迷いが見受けられる・なかなか煮え切らない」と評価されてしまい、機会の損失に繋がってしまう。
また、決断に自信が持てていない状態にも関わらず選考を進めて「今より良い話があれば転職しよう」(具体度が低く抽象度の高い状態)と考えている場合は、いざ内定が出た時や内定受諾後に「本当にこれで良かったのか?」と改めて悩んでしまい、一度行った決断に躊躇いが生じてつまづく
などのケースが当てはまります。

さらに、あくまで一例ではありますが、中には転職を自由に選べる”物件選び”や”買い物”のような感覚で捉えていた方もいました。過去に似た業界の企業選考に落ちた経験が「今度こそ」という思いを強くし、粘り強く活動を続けて内定を得たことで一度は気持ちが晴れるものの、その後ふと「本当にこの会社に入りたかったのだろうか?」と考え悩んでしまう方もいらっしゃいます。

転職とは必ず「相手」がいるものです。沖縄は地縁・横の連携が強いため、採用に関わる多くの方々が大きな影響を受けてしまいますので、こういったことは避けるべきでしょう。
よって、転職を成功させるには、相手と自分に誠実な姿勢で向き合うことが重要です。

2. 面接におけるコミュニケーションと共感

面接は双方にとって、お互いを深く理解するための重要な場です。内定を獲得する転職希望者様の多くは「話し方(How)」が上手で、具体的には、

  • 結論から先に伝えている
  • 定量的に話をしている
  • 論点がブレない
  • 構造化して話を伝えている
  • 自然な笑顔で、自分の言葉で話せている

等といった点が優れているとお見受けします。

「じゃあ話下手な人は転職できないのか?」という誤解を招く恐れがありますが、決してそうではございません。どもっても噛んでも構いませんし、人間なので論点が少しずれることも当たり前です。
話が上手いか下手かよりも、相手としっかり向き合おうとする姿勢や、人となりや、何を考えているかや、共感し合えるかや、一緒に働いているイメージが構築出来るかが重要だと思います。

これらの要素やコミュニケーションが不足していると、面接官に「この人は、自分が優先なのかな」「この人は本音で話せないな」「ちょっと話が噛み合わないな」「この人と共感し合えないな」という印象や誤解を与えてしまったりする可能性がありますので、面接におけるコミュニケーションでは、相手の視点も大切にしながらしっかりと相手と向き合って、What(何を話すか)を大切に、共感し合うことを意識されることがお薦めです。

3. 不十分な企業研究が生む“志望動機”の弱点

内定を獲得する転職希望者様の多くは、企業を良く調査していて、自分なりに現状や将来像に対する仮説を持っています。
十分な企業研究を行わず、表面的な情報だけで志望動機を語ってしまうと、企業への熱意や理解度が低いと判断される可能性があります。例えば、「職種が自分の希望と合致しています。専門性の錬磨が出来る(教えてもらえる)環境を求めているので、実績のある企業である御社を志望します」等といった理由だけでは相手から共感を得ることが出来ず、「別にウチじゃなくてもいいのでは?」「自分の事ばかりですね?」という印象を与えかねません。

相手が共感する程の『御社じゃないとダメ』といえる志望動機があると、内定が出やすいと思います。企業の理念や、事業内容や、将来のゴールや、課題などを深く理解し、なぜその企業で働きたいのか、自身の経験やスキルがどのように活かせ、企業にどのようなメリットをもたらすことが出来るのかを具体的に結びつけて説明できることがお薦めです。

4.採用担当に伝わる「貢献意欲」と“具体的イメージ”の作り方

前項(3.)と少し重複しますが、企業は、入社後に会社に貢献してくれる人材を求めています。
すなわち面接では、前述の通り会社にどう貢献できるか伝えることが重要です。これまでの経験やスキルをどのように活かし、応募先企業の課題解決や目標達成に貢献できるのかを出来るだけ具体的にイメージして伝達すると良い訳ですが、その手法としては、

  • これまでに所属した組織における「乗り越えてきた課題」、そしてそれらに投じてきた「ご自身なりの工夫」「組織にもたらした実績」等のエピソードを、数値を交えて伝える
  • それらを根拠として、貢献出来るイメージを構築し、「入社後の具体的なゴールや行動計画」や「貢献したい事項」を仮説建て、示す

これが出来ると、内定が近くなると存じます。

5. 面接官に「この人だ!」と思わせるイメージが大切

最終的に内定を勝ち取る転職希望者様は、面接官に「この人が来てくれたら課題を乗り越えられる」「この人じゃないとダメ」という強いイメージを持たせることができます。面接での受け答え、熱意、企業への理解、貢献意欲、共感などを通して、面接官に「一緒に働きたい」「この人に任せたい」と感じてもらえ、これらが複合的に作用して内定に至ります。いわば「ファンになってもらえる」と言えるでしょう。

逆に、内定を勝ち取ることが出来ない転職希望者様は、面接官に「この人だ!」と思わせる事以前に、

  • 自分の経歴を履歴書や職務経歴書に書かれている通りにしっかりと伝える
  • 準備したスクリプトの反復練習をして忘れない様にする
  • どんな時も笑顔ではきはき答える
  • 質問に対して大きく外れない回答をする

等に意識が割かれており、ご自身が内面を向いているために、例えば折角面接官がエピソード(魅力)を引き出そうと質問をもって水を差し向けて下さっても、そのチャンスを活かすことが出来ないケースが多く見受けられます。

面接での対話に価値を感じさせ、共に働く未来を想像させることができない場合、内定は遠のきます。

6. Uターン・Iターン転職における「なぜ沖縄なのか」を明確化する

特に沖縄へのUターン・Iターン転職の場合、「なぜ沖縄なのかが明確」であることは重要です。単に「自然が好きだから」「温暖な気候だから」といった表面的な理由だけでは、2-3年もすれば自然が豊かで温暖な気候は当たり前になってモチベーション喪失に繋がりかねないため、企業側は長期的なキャリア形成を期待しにくい可能性があります。

是非、自分と向き合い分析して「なぜ沖縄なのか」、具体的な理由や、目標等を含め、相手に共感してもらえるよう、お伝えすることが(特にIターン転職の方の場合)重要だと言えるでしょう。

7. 沖縄の転職市場と自身の市場価値の客観的な理解不足

ご自身のスキルや経験が、現在の沖縄の転職市場でどのように評価される可能性があるのか、ある程度イメージをつけることは重要です。
「思っていたのと違う!」と想定外にショックを受け仕事が決まらなかったり、内定が出る可能性が低い案件に焦点を当て続けてしまい転職活動が長期化したりする可能性があるためです。

例えば、別の土地では極めて高い評価を受けるキャリアであったとしても、沖縄では文化や歴史や商流やビジネスの発展性や地理的な背景から、「オーバークオリファイド」と表現される等、ご自身の最大の強みが相手の琴線に予想以上に触れなかったり、これまで経験を積んできた職種以外の別の職種にチャレンジすることにこだわり、更にその理由が他人から共感され難い内容の場合、当該別の職種の経験を積んで来たライバルが存在するため、活動が長期化する事が見受けられます。

8. コンサルタントとの連携不足はもったいない!

弊社のコンサルタントは、転職希望者様や企業様の「相談役/代理人」であり、転職希望者様に営業を行う様なことや、自分の目の前の利益を優先に考えるようなことはございません。

また、転職希望者様と企業様の両方に直接接しているため、自分で感じたことを含めた沢山の情報を持っています。なので、転職希望者様がご自身の将来像やゴールを含めた、転職で叶えたい事、そのために譲れる事と譲れない事、ご自身の強み等を十分にお伝え頂けない、また、コンサルタントからのアドバイスに耳を傾けて頂けない場合、適切/効果的なコンサルティングサービスを提供することが難しくなります。

コンサルタントとの連携は、ネットには載っていない情報を入手することができたり、ご自身の想いを整理したり、ご自身の更なる魅力を引き出したり、客観的なアドバイスを得るための貴重な機会となり、ご自身の可能性を切り拓くきっかけになり得るため、沢山のコンタクトや連携を持つことがお薦めでございます。

 

まとめ

転職活動は、簡単な道のりではありませんが、しっかりと自己分析し、調査や準備を行い、相手の事を考えて向き合い、ご自身の強みや熱意や貢献イメージを効果的に伝えることができれば、成功が近づきやすくなると存じます。

今回お伝えした内容が転職活動の成功の一助となれば大変幸いです。もし、転職活動においてお困りのことやご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
弊社コンサルタントは、転職希望者様のファンになりたいという思いのもと、精一杯お手伝いさせていただきます。

花岡 利季 Hanaoka Toshiki
社会保険労務士
大阪で生まれ、生後7ヶ月でシンガポールへ。大学は日本の武蔵工業大学卒業。日本とシンガポールの両方にて就業経験を積む。JACにてコンサルタントとして活躍。(経理財務人事・コンサルファームが専門領域)2020年沖縄へ移住し株式会社レキサンへ入社。釣りが趣味。沖縄に来てからほぼ隔週で通っている。

カテゴリー

コンサルタント

SNSをフォローする

Facebook Twitter