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(オリオンビール株式会社で活躍中の深江まりさん(左)と株式会社レキサンの長濱雅徳コンサルタント)

多様性を受け入れ、柔軟な働き方を提供できる企業には、優秀な人材が集まっています。
EC領域で20年以上のキャリアを持つ深江まりさんもその一人。十数年にわたりフリーランスとして活躍してきた彼女は、2024年8月、オリオンビール株式会社に再就職。現在は同社マーケティング本部のEC課長として、オンラインショップのマネジメントを担っています。

そんな深江さんが沖縄に移住したのは、コロナ禍真っ只中の2020年。夫の転勤に伴い東京から移り住みました。その後、夫が東京勤務に戻った後も、「子どもたち3人を沖縄で育てたい」との思いから、沖縄と東京を行き来する二拠点生活を選択。沖縄では基本的に「ワンオペ育児」の日々を送っています。

このような状況を聞けば、こんな疑問が浮かぶかもしれません。
「企業で働くのは難しいのでは?」
「フリーランスの方が、柔軟に働けるのでは?」

それでも深江さんは、長年続けてきたフリーランス生活に区切りをつけ、企業で働く道を選びました。その背景には「沖縄の地元企業で働きたい」という移住当初からの願い、そして大切にしたい想いがありました。

※本記事の内容は、2025年7月取材時点の情報に基づき構成しています。

 

「沖縄で子育てしたい」。東京・沖縄の二拠点生活を実現

長濱:深江さんのこれまでのご経歴は、転職成功者インタビュー「フリーランスからオリオンビールへ。子育てとキャリアを両立できる企業に出合えた。」でもご紹介しました。新卒入社の企業でEC業務に携わり 退社して大学院に進学。その後、起業を経て再就職され、勤務先の倒産を機にフリーランスとして独立されました。まさに、幾つもの転機を重ねてこられました。

深江:沖縄へ移住したのは2020年、夫の転勤がきっかけでした。当時はコロナ禍で緊急事態宣言もあり、赴任期間も未定だったので、家族5人で沖縄に引っ越すことにしました。私はフリーランスとしてECサイトの運用サポートをしていたので、リモートで仕事は続けられました。

長濱:その2年後、東京と沖縄での二拠点生活を選択されました。

深江:夫が東京勤務に戻ることになったんです。でも、私は「沖縄で子どもたちを育てたい」という思いが強くて。最終的に夫が単身で帰京し、私は子どもたちと沖縄に残ることを選びました。既にインターナショナルスクールに通っていたという事情もありました。

 

子育てに寛容な地域性と、国際感覚育つ環境が魅力

長濱:なぜ「沖縄で子育てしたい」と思われたのでしょう?

深江:夫は韓国出身で、子どもたちはいわゆるハーフです。沖縄は多様な国籍や文化的背景を持つ人が多く、名前や出自に対する偏見が少ないと感じます。国際感覚が自然と育つ、そんな環境に魅力を感じました。

長濱:特に本島中部地域では、外国の方と隣り合わせる機会も多いです。教育環境への不安はなかったのですか?

深江:沖縄は教育の選択肢が多様だと思います。フリースクールやインターナショナルスクールも多く、学費が比較的抑えられている点も魅力です。何より子育てに対して寛容で、地域で子どもを見守ろうとする空気感があるのが嬉しいですね。

長濱:沖縄移住を考える方には教育面での不安も多いので、とても貴重なご意見です。お子さんたちは沖縄を楽しんでいますか?

深江:上の子は今、海洋学に興味を持っています。日常的に海に触れられる沖縄だからこそ、かもしれませんね。将来どうするかは本人たちに任せたいですが、長期休暇には東京の自宅で過ごすなど、両方の良さを感じられるよう意識しています。

 

フリーランスに区切りをつけ、再就職を選んだワケ

長濱:沖縄移住後もフリーランスとして順調に仕事を続けておられましたが、なぜ再就職の道を選ばれたのでしょうか?

深江:フリーランスは自由があるように見えますが、クライアントによっては土日や夜にもメールや電話くるので、休みなく走り続ける日々でした。子どもたちに向き合う時間をないがしろにしていることに苦しさを感じ始め、「このままでは自分も倒れてしまう」とフリーランスで働くことに限界を感じて始めていました。

長濱:自由さはあっても不安定さは否めませんね。

深江:そうですね。安定した働き方ができれば、仕事にも子育てにもきちんと向き合えると思いました。さらに個人で「実現できること」に限界を感じていたんです。よりスケールの大きいことを実現したいと思うようになりました。

長濱:ご自身の可能性を広げたいという想いが、根底にあったのですね。

深江:コロナ禍を機にリモートワークやフレックス勤務への理解が広がり、柔軟に働ける企業も増えました。「今なら、私が望む働き方ができる企業に出合えるかもしれない」と思ったのです。

長濱:再就職される前には、沖縄の企業でアルバイトもされていました。

深江:実は移住当初から「地元企業で働きたい」という気持ちはあったんです。ただ、子どもが小さかったことや、給与水準にも懸念がありました。何より、「沖縄の企業文化に自分が馴染めるのか」という不安も。

でも、2年のアルバイト経験を通じて、「やっていける」と感じられたことが再就職への後押しになりました。

 

柔軟な働き方を実現できる、理想の職場に出合えた

長濱:3人のお子さんを、ほぼ「ワンオペ育児」に近い状態で育てながら、沖縄の企業で働くという願いを実現されました。時代を読み、チャンスを掴まれました。

深江:ありがとうございます。
再就職にあたって、どうしても譲れない条件が2つありました。1つ目は「子どもの送迎に対応できること」。2つ目は 「年に数回は東京や韓国(夫の実家)に長期滞在できること」です。

長濱:一昔前にはハードルが高い条件だったかもしれませんが、オリオンビールでは、それらが叶えられているのですね。

深江:はい。同じ部署で働く皆さんの多くが場所や時間にとらわれず、柔軟な勤務体制で働いていて驚きました。私にとっては理想的な環境です。もちろん成果を出していることが前提ですが…(笑)。

長濱:深江さんにぴったりの職場環境ですね。柔軟な働き方が、多様な人材の活躍を後押ししている好例です。

Iターン&中途入社 「リスペクト」を大切に

長濱:働く中で、東京と沖縄の違いに戸惑うことはありますか?

深江:大きな苦労はなかったのですが、人との向き合い方には少し戸惑いました。沖縄の方は、自分の考えや意見があっても、あまり表に出されないことがあります。意見の対立を好まない文化なのかもしれません。

長濱:分かります。管理職としては難しい場面もありますね。どう対応されているんですか?

深江:自分の失敗談を話すようにしています。格好悪くても、自分をさらけ出すことで、相手が安心して話してくれるようになればいいなと。とにかく、日々のコミュニケーションを大切にしています。

長濱:Iターン就職や中途入社の方が、カルチャーに馴染むためには何が大切だと思いますか?

深江:一番は「リスペクト」だと思います。立場や年齢に関係なく、相手を尊重して素直に聞くこと。そして、自分の過去の成功体験やこれまでのやり方を一度手放して、まずはその企業のやり方を学ぶ姿勢が大事だと思います。

長濱:沖縄の企業や土地にフィットする人は、どんな人だと思いますか?

深江:人も企業も「もっと良くなりたい」という気持ちは共通だと思います。まずは、一緒に働く仲間の考え方や背景を理解し、歩調を合わせることから始めれば良いと思います。

 

両立のカギは「やらないことを決める」

長濱:柔軟な働き方ができる環境があるとはいえ、二拠点生活やワンオペ育児は大変だと思います。どんな工夫をされていますか?

深江:「やらなくていいことはやらない」と割り切っています。例えば、子どもの勉強は見ない、週に1回は外食するなど、自分なりにルールを決めて無理のない生活を心がけています。仕事に集中したい時は、「今はママ、ちょっと考えたいことがあって余裕ないよ」と正直に伝えるようにしています。

長濱:それ、とても大切ですね。「こうあるべき」という価値観に縛られると苦しくなります。手放せるものは、どんどん手放していいと思います!

長濱:深江さんのチャレンジ精神の原動力は、どこにあるのでしょうか?

深江:実はまだ、自分に自信が持てていない部分があって…。だからこそ、何か「カタチを残す」ことで、自分の存在意義を確認したいのかもしれません。「生きてきた証を残したい」。そんな感覚かもしれません。

 

オリオンブランド生かす「第三の何か」を創りたい!

長濱:これからの目標を教えてください。

深江:オリオンビールというブランド力を生かして、ビールでもないTシャツでもない、「第三の何か」を創りたいと思っています。

長濱:たしか、幼い頃の夢はファッションデザイナーだったとか。フラワーアレンジメント講師の経験もあって、やはりクリエイティブな志向性なのですね。

深江:これはいい、とか、楽しい、と感じることへの嗅覚は鋭いかと(笑)。好きなことを突き詰める力には自信があります。その楽しさが、困難を乗り越える原動力にもなっています。

 

「闘い方が変わる」を実感した

長濱:最後に、今回の転職活動を振り返って一言お願いします。

深江:今回は初めて転職支援会社に登録し、長濱さんにサポートしていただきました。一人で頑張る転職活動とは明らかに「闘い方が変わる」と実感しました。各企業の実情や面接対策など、求人票には載っていないリアルな情報を得られて本当に助かりました。専門家に頼る意義を強く感じました。

長濱:本日はありがとうございました。これからも、オリオンビールを飲むたびに、深江さんに乾杯します!

(文&写真 佐藤ひろこ)

 

当社が運営しております、リージョナルキャリア沖縄に【リージョナルHERO】という転職を成功させた方のエピソードを載せた記事を紹介しています。

■深江まりさんの転職成功者インタビュー
フリーランスからオリオンビールへ。子育てとキャリアを両立できる企業に出合えたはこちらより↓よろしければご一読ください。

リージョナルHERO 転職、転職エージェント

この記事を読んでいただいた皆さまの中で、「沖縄を良くしたい」「大好きな沖縄で思いっきり働きたい」という方は、ぜひお話を聞かせてくださいませ!

理想の沖縄転職に向けて全力でサポートさせていただきます。

長濱 雅徳 Nagahama Masanori
コンサルタント
沖縄県那覇市生まれ。神奈川大学卒業後、教育関連の仕事に従事。東日本大震災をきっかけにNPO法人カタリバへ入社。岩手県をはじめ、東京や島根で経験を重ねる。結婚・出産を機に沖縄にUターンし株式会社レキサンに入社。3児の父であり、趣味は料理。レシピ動画を参考に作った料理は家族からも高評価である。

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