営業×マネジメント経験を武器に沖縄へUターン!転職後すぐに叶った2つの夢と朝ドラのきっかけ
沖縄本島中部にあるうるま市。
那覇空港から車で約1時間のこの場所に拠点を置くのが、1989年創業の農業生産法人株式会社熱帯資源植物研究所です。「自然と共生する生産活動」を大切にしながら、植物や微生物の研究力を背景に、洋ラン、パパイヤ、マンゴーなどの作物や、それらを原料とする健康食品・飲料などを生産・販売しています。
中でも、沖縄産の青パパイヤ、玄米、米ぬか、昆布、もずくをEM菌により半年間発酵させた健康飲料「萬寿のしずく」は30年以上の歴史を持つ主力商品です。
そんな熱帯資源植物研究所に、2023年7月に、県外からのUターン転職で入社したのが新垣洋尚さん(仮名)。さまざまな業種を数社経験したのち、営業やマネジメント、経営戦略業務(PL、制度設計)など県外で培ったキャリアを生かして、取引先との関係の再構築、部門横断的な社内の業務効率アップや働きやすさの改善の遂行に取り組むなど活躍中です。
沖縄に帰ってきて「出勤途中の風景を見ているだけでも毎日が楽しいです」と話す新垣さん。
Uターン転職して早々にかなった2つの大きな夢とは?新垣さんの転職をサポートし、二人三脚で伴走してきた株式会社レキサンの長濱雅徳コンサルタントが熱帯資源植物研究所を訪問、新垣さんの転職活動を振り返りながらお話を聞いてきました。
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(株式会社熱帯資源植物研究所の新垣洋尚さん(左)と、株式会社レキサンの長濱雅徳コンサルタント=2025年7月、うるま市)
近代的な社屋×有機栽培農場
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長濱:こんにちは新垣さん。ご無沙汰しています。
新垣:ご無沙汰しています。わざわざ遠くからお越しいただきましてありがとうございます。
長濱:デザインも近代的で、開放感のある素敵な社屋ですね。
新垣:もっと奥の方には農場もありますよ。ちょうどマンゴーの収穫シーズンです。
長濱:そうなんですね!ぜひ後で見せてほしいです!今日はぜひ、新垣さんに、Uターン転職をしようと思ったきっかけや、故郷・沖縄での現在の暮らしについて、いろいろとお伺いできたらと思っています。転職成功者インタビュー「人生の第三ステージは故郷の沖縄で子育てをしたい。入社の決め手は社長の温かい一言。」でもお話を聞かせてもらいましたが、改めて違う角度からも根掘り葉掘り教えてください!
Uターンを決めていた“人生の第三ステージ”
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長濱:2年前(2023年)に熱帯資源植物研究所さんに入社されましたよね。
新垣:ちょうど今日(7月1日)で丸2年を迎えました。
長濱:あ、本当ですね!もともと、関東から沖縄にUターン転職をしたのはどうしてだったんですか?
新垣:県外でキャリアを重ねてきて、30代半ばに差し掛かった時の自分を振り返ってみると、仕事も、人脈形成も、自分がしたかったことも、そのほとんどを達成したと再認識できたからです。さらに言うと、子どもを沖縄特有の自然に触れさせて自由な環境で育てたいという希望がありました。
長濱:タイミングが来たという感じですか?
新垣:もともと、30代半ばで沖縄にUターンするということは定めていました。高校生の時から人生を4つの時期に分けて、その区分ごとに目標を立てて実行していくという生き方をしています。第一ステージは高校まで、第二ステージは大学〜30代、第三ステージは30代〜定年退職、第四ステージは定年退職後、という考え方です。第三ステージ以降は沖縄で暮らしたいという思いを持っていました。
長濱:沖縄に帰ってきて、沖縄に骨を埋めるんだという気持ちはもともと強かったんでしょうか?
新垣:そうですね。結果的にはそのような自分の軸がぶれることなく今に至りましたが、やっぱり県外企業の平均的な給与水準や業種・職種の幅も魅力があり、気持ちが揺らぐ場面はありました。ただ「沖縄に帰ってきたい」という思いは、帰省の、特に旧盆の時には強く募らせていました。ウチカビ(旧盆の時に「あの世に送るお金」として燃やす紙銭)を燃やしたりとか、エイサー(日本本土の盆踊りにあたる沖縄の踊り)を見たりとかすると、伝統文化に触れて、それを大切にしていこうという気持ちにもなりました。
長濱:ウチカビを燃やす様子は、まさに沖縄の風景ですもんね。新垣さんが持っているこのメモ帳も、ウチカビのデザインですね。
新垣:そうなんですよ(笑)ウチカビで思い出したんですけど、今思えば県外で観ていたNHK朝ドラ「ちむどんどん」でウチカビを燃やすシーンがあったんですけど、それが転職へと具体的に動き出すきっかけだったのかもしれません。沖縄への思いを刺激されました。ドラマ自体は全体としてコメディ要素も強かったのですが、ウチカビを燃やすシーンでは、まっすぐにリアルな描写があったんですよね。
「人間の熱さ」を感じる転職伴走 コンサル利用のメリットは?
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長濱:新垣さんは地元沖縄の出身なので、県外に住んでいたとしても沖縄の事情にもある程度は詳しいはずでしたが、あえて弊社レキサンと一緒になって転職活動をして頂いたのはどうしてですか?
新垣:レキサンさんは、取引先の会社のことを隅々まで分かっていらっしゃると思ったからです。社長や社員のことも知っていますし、会社としての課題や悩みにも寄り添っている。このように、人間関係の面で強い接点があって取引先に入り込めているということは、信頼されている会社なんだろうなと思いました。
長濱:ありがとうございます! このあたりは弊社としても明確に差別化しているポイントです。
社員数が 少ないということもあるのですが、大手エージェントにはできないことをしようということで、可能な限り経営者や役職者と経営や事業の課題などについて日々やりとりを重ねた上で、それらの課題を解決しうる人材のご紹介をさせていただいています。今求められる「既存の採用ニーズ」だけではなく、今後必要になってくるであろう「潜在的な採用ニーズ」の話もしています。
多くの企業を網羅的にサポートするというよりは、応援したい地元企業と二人三脚でしっかり協業しながら、求職者の希望もしっかり叶えるという面を大切にしています。
新垣:長濱さんからは、メール1通の文面にしても人間の熱さを感じるんですよ。深く掘り下げた内容のお話がどんどん出てきて、その会社への思いが伝わってきます。
長濱:これは決して僕だけが熱いのではなくて、企業や求職者のみなさんも熱いからこそ、その熱量に呼応してこちらも熱くなっている、というのが正しいかもしれません。企業側が「企業を良くしたい、地域を良くしたい」という想い、求職者が「今よりも人生を豊かにしたい、現状の悩みをどうにかして解決したい」といった熱をそれぞれ持って向き合ってくれるからこそ、僕の熱量も相乗効果で上がっていくんですね 。
また、企業にも求職者にも、どっちにも下駄を履かさないようにして案内することは意識しています。双方が持っている本来の良さがちゃんと伝わりあって、お互いが適切にマッチングを判断してもらいたいからです。
夢の「ハルサー生活」開幕!土を介した4世代の絆
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長濱:沖縄で仕事ができるという喜びをどこに感じていますか?
新垣:出勤途中の風景一つ一つを見ながら、昔のことを思い出すだけでも毎日楽しいです。その時、同時に「子どもの時にこんなこと考えていたな」とか「県外で大学生をしていた時に『いずれ帰って来たいな』と考えていたな」とか。こうやって初心を振り返るのは、今の仕事にしっかり向き合うにも必要なことだと思います。
長濱:前職でのご経験は、今のお仕事にどのように生きていますか?
新垣:前職は医療系だったので、社内の情報管理や制度の在り方が厳格に決められていました。この経験は、現職での他部門間の情報連携強化に活用できています。部門が縦割りではなく、横の連携をしていくことでよりスピーディーで満足度の高い顧客対応につなげています。現職では、「仕事を0から作り出す」ことと「新しいことへの挑戦」の2点が実現できていて、仕事が楽しいと思えるようになりました。
長濱:いいですね!
私生活では、夢が2つとも叶ったとお聞きしました。一戸建てを建てることと、ハルサー(農業者)生活。
新垣:この2つの夢は、Uターンしてきて早々に叶えることができました。転職前は激務でプライベートな時間が全然取れなかったのですが、今は帰宅してからも毎日2時間ぐらいは自由時間があって夢のようです。今は小さい娘も一緒に、ピーマン、トマト、ニンジン、シークヮーサー、レタス、紅芋、シソなどを作っています。最高です!
長濱:野菜作りの知識はどうやって習得したんですか?
新垣:園芸が得意な母からアドバイスをもらっています。栽培に成功するとやっぱり嬉しいですよね。
長濱:お子さんも一緒にハルサーできて、3世代交流ですね。
新垣:おばーも一緒に楽しんでいるので、4世代ですね。昔おじーおばーがシークヮーサーを植えていたところに、またシークヮーサーを植えているんですよ。それを娘が収穫している光景を見て、おばーが「昔はおじーが取っていたけど、今はひ孫が取っているね」と喜んでいます。
長濱:それは本当に素敵です!
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「沖縄の魅力に改めて気付けるはず」Uターン実現のありがたみ
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長濱:やはり転職となるとなかなか勇気が出ずに行動に移せない人もいらっしゃるかと思います。そういった方に何かしらメッセージがあればお願いします!
新垣:沖縄での仕事や生活で、自分にとって何を重視したらワクワクするのかクイズ形式で自問自答していくと面白いです。もしUターン転職の方であれば、Uターンを実現できたという重みを感じて、その後も沖縄での生活を丁寧に大切に送ることができると思います。デジタルの普及などで沖縄の人々の考え方や街の様子も変容していますが、今も変わらず息づいているのは、美しい海をはじめとする自然、ウチナーグチで親しみを込めて語り合うウチナーンチュ、そして揺るぎないウチナー魂だと感じます。沖縄の魅力に改めて気付けるはずです。
長濱:新垣さんの経験談は、UターンやIターンを問わず、転職を考えている方にとって大変参考になると思います。ついつい楽しくなって長居してしまってすみません。本日は貴重なお話、本当にありがとうございました。
新垣:こちらこそ、ありがとうございました。
(文&写真 長濱良起)
当社が運営しております、リージョナルキャリア沖縄に【リージョナルHERO】という転職を成功させた方のエピソードを載せた記事を紹介しています。
■新垣洋尚さんの転職成功者インタビュー
「人生の第三ステージは故郷の沖縄で子育てをしたい。入社の決め手は社長の温かい一言。」はこちらより↓
よろしければご一読ください。
この記事を読んでいただいた皆さまの中で、「沖縄を良くしたい」「大好きな沖縄で思いっきり働きたい」という方は、ぜひお話を聞かせてくださいませ!
理想の沖縄転職に向けて全力でサポートさせていただきます。